ピアスのお悩みQ&A - 普段のピアスの使い方編
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もしかして、金属アレルギー?ピアスの素材、研究データで見てみました。
ピアスをつけると、赤くなったりかゆくなったり。
「もしかして金属アレルギー?」と感じても、どの素材を選べばいいのか調べても分かりにくいですよね。
そこで今回は、K18やサージカルステンレスでも合わないことがあるのか、厚生労働科学研究の報告をもとに、金属の特性をやさしく整理しました。
この記事でわかること
- 金属アレルギーが起きる理由
- 反応が出やすい金属のデータ
- ピアスの素材に含まれる金属
- 素材選びの判断材料
目次
金属アレルギーはなぜ起きる?
金属アレルギーは、汗や体液によって金属成分が少しずつ溶け出し、体がそれに反応することで起こるとされています。

遅延型アレルギーのため、すぐに症状が出るわけではありません。
同じ金属にくり返し触れるうちに、ある日、赤みやかゆみとして気づくこともあります。「今まで平気だったのに急に……」「夏だけ反応してしまう」というのはそのためです。
パッチテストで反応が見られた金属
厚生労働科学研究の総合報告では、金属アレルギーが疑われる方を対象としたパッチテスト等の結果として、次のような割合で反応が確認されています。
一覧:
金 26.2%
ニッケル 25.7%
パラジウム 15.9%
コバルト 11.5%
亜鉛 7.3%
インジウム 6.3%
銅 5.4%
クロム 2.7%
銀 2.7%
バナジウム 1.8%
ニオブ 1.8%
鉄 1.2%
白金(プラチナ) 0.9%
スズ 0.6%
アルミニウム 0.3%
マンガン 0.3%
イリジウム 0.3%
タングステン 0.3%
モリブデン(V) 0.3%
ルテニウム 0.3%
チタン(酸化チタン) 0.3%
チタン 0%
タンタル 0%
ガリウム 0%
ジルコニウム 0%
モリブデン(VI) 0%
なお「金26.2%」という数値は、パッチテストで使う「金チオ硫酸ナトリウム」という試薬への反応であり、24金(純金)そのものへの反応を示す数字ではありません。
金のパッチテストは結果の読み取りに注意が必要と明記されているため、純金のアクセサリーそのものへの反応を示す数値ではなく、検査結果のひとつとして見ていただくのがよさそうです。
また、この検査結果は「日本人全体の何%に反応が出る」という数字ではなく、金属アレルギーが疑われて医療機関を受診した方の検査結果です。
アクセサリーによく使われる金属って?
パッチテストで反応が見られた金属の中から、ピアスやアクセサリーの素材として関わりのあるものもを抜粋してみました。

ニッケル 25.7%
パラジウム 15.9%
コバルト 11.5%
亜鉛 7.3%
銅 5.4%
クロム 2.7%
銀 2.7%
鉄 1.2%
白金(プラチナ) 0.9%
チタン 0%
金は純金ではなく、試験薬への反応と記載があったため、除外しています。
その金属はどんなピアスに使われている?

雑貨ピアス・おしゃれなファッションピアス
雑貨ピアスや、おしゃれなファッションピアスには、価格にかかわらず、加工しやすさやコストの面から、ニッケルを含む金属や真鍮などが使われていることがあります(パッチテストでの陽性率:ニッケル25.7%)。
真鍮は、銅と亜鉛を混ぜた合金です。見た目に光沢があり、加工しやすいことから、アクセサリーにもよく使われています。
(パッチテストでの陽性率:銅5.4%、亜鉛7.3%)

「ゴールドコーティング」などと表記されているものは、メッキが施されているため、内側の土台金属まで同じ素材とは限りません。
使い続けるうちに汗や摩擦でメッキが薄くなると、下地の金属が耳に触れることもあるため、購入前に素材の表記を確認してみるのがおすすめです。
K18・K10(ゴールド系)
純金(24金)は化学的にとても安定した金属で、汗などでは金属成分が溶け出しにくいといわれています。
ただし、K18やK10は純金だけではなくほかの金属も混ざっています。K18であれば金75%、残りの25%には銀や銅、パラジウムなどが混ぜられていることが多いです(パッチテストでの陽性率:銀2.7%、銅5.4%、パラジウム15.9%)。

そのため、肌に合うかどうかは「金かどうか」だけでなく、混ぜられている金属や、ポスト・キャッチなど肌に触れる部分の素材にも左右されます。
サージカルステンレス
サージカルステンレスは、丈夫で錆びにくい金属です。「サージカル(surgical)」とは英語で「外科的な」という意味で、手術器具にも使われる素材です。
ですが、アクセサリーによく使われる316Lというステンレスは、鉄をベースに、クロムやニッケルなどを含む合金です(パッチテストでの陽性率:クロム2.7%、ニッケル25.7%)。

敏感肌の方や、金属アレルギーのような症状が出たことがある方は、素材の特性として知っておくといいかもしれません。
シルバー(銀)
同じ研究の報告では、銀の陽性率は2.7%でした。ニッケルやパラジウムと比べると低い数値ですが、0ではありません。
また、よくアクセサリーに使われる「シルバー925」は、銀92.5%に銅が混ぜられた合金です(パッチテストでの陽性率:銅5.4%)。純銀だけでは柔らかすぎるため、強度を保つために銅が加えられています。

プラチナ
結婚指輪などに使われる白金(プラチナ)の陽性率は0.9%でした。金属アレルギーが気になる方にとって、アクセサリー素材を選ぶときの参考になるデータのひとつと言えそうです。
プラチナ製品には、Pt900・Pt950・Pt1000などの純度表示があります。たとえばPt900はプラチナが90%、Pt950は95%、Pt1000はほぼ純プラチナを意味します。

プラチナはアクセサリーとしてもなじみのある素材ですが、製品によって純度が異なります。気になる方は、購入前にPt表記を確認してみるとよさそうです。
チタン
チタンは0%でした。すべての方に合うとは限りませんが、金属アレルギーが気になる方が素材を選ぶときの、参考になるデータのひとつと言えそうです。
チタン素材について詳しく知りたい方はこちら
[なでしこスタイルQ&A:チタンはなぜ金属アレルギーに安心なの?]

ただし、「チタンポスト」と表記されている場合、ポスト(軸)の部分のみチタンで、モチーフやキャッチは別の素材が使われていることがあります。購入前に、どの部分がチタンなのか確認してみてくださいね。
肌に合わない場合は使用を中止し、赤みやかゆみなどの症状が続く場合は、専門医にご相談ください。

[なでしこスタイルのQ&A:チタンポストにご注意ください]はこちらから
参考: 厚生労働科学研究費補助金 免疫・アレルギー疾患政策研究事業「金属アレルギーの新規管理法の確立に関する研究」総合研究報告書(研究代表者:矢上晶子)
https://mhlw-grants.niph.go.jp/system/files/report_pdf/202412002B-sougou.pdf


